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2023/05/27

ろ布(濾布)メーカー創業50年としての歩み

こんにちは。大塚実業株式会社 代表取締役社長の大塚雅之です。
今回は当社が2023年で創業50年を迎えたため、これまでの歩みについてお話していきます。

入社されたきっかけについて

私自身、元々バスケットボール部に所属しておりました。某有名大学から練習参加の声が掛かり、「もしかしてこれで入学できるのでは?」と期待していた所、試験に落ちてしまい浪人を経験します。その後、いわゆる三流大学に入学することになりました。入学して一ヶ月ぐらい経った頃に「学力で戦うのは無理なんだな」と感じ、人脈やコミュニケーションを活用して「人と人とを繋げるハブになろう」と動き出します。その後サークル活動や、ツアー会社との共同企画、パーティの企画などの取り組みを続けていました。

そうしている内に学生や社会人とのネットワークができ、体育会の合宿を企画するなど、旅行関係の共同企画に取り組む機会が増えていきました。そんな活動をしていく中で「もう少し個人的な旅行を提案してほしい」との意見をもらい、「その人の好みに合わせた旅行提案のコンシェルジュ」のようなものであれば、多くの人に認知してもらえるのではないかと考えました。当時はまだ学生でしたので、年齢層的に近い、若い層の新婚旅行をメインターゲットにしました。それから結婚記念日での食事会や記念撮影、出産時の内祝いなどのギフト商品の取り扱い、人生の節目節目に提案ができるような仕組みを考え「出産から最後までを全てまかなえる」というようなことを作ろうと思い、まずは旅行会社へ入社することとしました。

しかし、入社して2年経った頃に父が倒れてしまい……。元々後を継ぐ覚悟があったので、旅行関係で培った経験を活かし大塚実業に入社することになりました。

入社当時から振り返って、一番思い出深かった出来事について

入社してすぐ、繊維のことは勉強していたのでなんとなく理解していましたが、現場での生産方式やろ過の仕組みについてはよく分からないままでした。そんな中、紙でのろ過を専門にしている技術者が「やはり紙には限界がある」ということで自社に転職してきました。その方は、前職での経験と技術がある方で、私への教育としてとにかく実験をたくさんやらされました。また、毎晩喫茶店に通ってその方とディベート会議をしていたので、段々と知識の土台が出来上がっていきました。

今までで一番大変だったことについて

私自身が大変だと思うことは正直あまりなかったです。しかし、社会とか世の中の影響を受けて大変だった時もありました。リーマンショックや、今回のコロナ禍など。思い通りに計画が進んでくれない時は、やはり大変でした。今回のコロナ禍は、あらかじめ長期的な事業計画も準備しておいたので、計画の順序を入れ替えることで上手い具合に対応できました。どちらかというと私よりも現場で働いてくれている仲間たちの方が、大変なことが多かったと思います。

大塚実業にとって「ろ布(濾布)」とは

まず、今までの50年の歴史の中で先代がろ布(濾布)事業の基盤をつくり、きちんとしたビジネスモデルを確立してくれたことは素晴らしい財産だと思います。その一方で、今後の50年を考えた時、「ろ布(濾布)単体だけで良いのか?」という疑問が生まれました。「0→1」はやはり難しいことですが、現在は「1」がある状態ですので、それをさらに追求しさらに展開できるはずです。そのため、ろ布(濾布)を追求し、お客様と会話して、新しいアイデアを常に出し続けなければいけない。正直なところ、今はこの部分が弱い状態ですので改善しなければいけません。これまでの大塚実業はろ布(濾布)ということだけで考えておりましたが、当然のことですがろ布(濾布)が単体で使われることは少なく、多くは様々な機械や仕組みの中で使われております。ろ布(濾布)を追求していきながら周辺へも視野を広げることでろ布(濾布)のメーカーだから考えられるような着眼点から新しい御提案ができると考えております。

従来の知識から更に広げた知識を学び、経験を積んでいくことで、より多くのお客様に喜んでいただける御提案が今後も広がっていくことだと感じております。

大塚実業の強みについて

やはり、自社にて一気通貫のろ布事業を持っていることです。そのおかげで、仲間たちがろ布(濾布)をたくさん学べる環境が構築できています。少なくとも、製造を他社に外注している企業とは、学習環境に雲泥の差があるでしょう。なので、価格競争に手を出すべきではなく、お客様とのコミュニケーションでたくさんのアイデアを出して、他社と差をつける必要があると考えています。

次の50年に向けて大切にしたいことや目標などについて

目指すところは、液体関連の相談を受けるコンサルティングのところにあると思います。そのためにろ布(濾布)を追求していくのはもちろんのこと、それに関わる設備も追求して、「どんな人と組むか」を考えていかなければならないと思います。

そして今後は水環境が悪くなっていくことが予想されているため、少なくとも現在よりも水環境を悪化させることはないようにしたいです。「未来の人々が笑顔で過ごせる水環境」を目指すべきなのではないかと思います。その頃にはもう私自身が亡くなっていると思うので、会社の皆で協力してやっていってほしいと考えています。

 

お読みいただきありがとうございました。また定期的にこのような発信をさせていただければと思います。

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