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2022/10/20

ろ布(濾布)を導入していただくまでの流れ

大塚実業株式会社 営業部部長 松田直樹です。

前回は当社が扱うろ布(濾布)について記事にまとめました。
今回はお客様にろ布(濾布)を導入していただくまでの流れをご紹介いたします。

多くの場合、お客様は既に排水処理や製造の工程においてろ布(濾布)を御使用になられております。

そのろ布(濾布)をより良くしたい、改善したいなどの御希望に沿った形でご提案させていただくために

次のような点に気をつけながら、お打合せをさせていただきろ布(濾布)を選定させていただいております。

ろ布(濾布)の特徴と選び方

ろ布(濾布)を導入していただく際に、以下の3つの内容を重点的にお伺いしております。

①今使っているろ布(濾布)はどのようなものか
②使用状況
③ご要望

①今使っているろ布(濾布)はどのようなものか

現在ご使用中のろ布(濾布)がどういった物性なのかをヒアリングさせていただいております。

まずは現在ご使用中のものが基準となるため現状把握に努めます。

材質に関しては、以下の表のような違いがございます。

条件  /  素材
ナイロン ポリプロピレン テトロン ノーメックスナイロン 綿 テフロン ガラス
耐熱温度(℃) 120 80 150 170 100 200 270
耐酸性 × ×
耐アルカリ性 × ×
耐摩耗性 良    不良
※一般的に使用される材質です。その他、特殊繊維にもご対応いたします。

 

弊社が取り扱っているろ布(濾布)は大別すると織布と不織布があり、
織布は繊維を規則的に織り込んだろ過材で、その織り方は平織、綾織、朱子織の3種が基本となっております。

織り方の他、糸の種類によっても濾過性が変わってきます。

  平織               綾織              朱子織

平織は、最も緻密な織り方なので粒子捕捉性に優れ、耐久性も高く、その反面目詰まりを起こしやすくなります。
朱子織は目詰まりが起きにくくケークの剥離性にも優れています。一方、空隙が大きいため粒子捕捉性が悪く、耐久性も低いです。
綾織は、良い点も悪い点も平織と朱子織の中間的な性質を持ち、最もよく用いられています。不織布は、繊維を不規則に絡み合わせて接着させ、シート状に成形したろ過材です。

ろ布(濾布)の性状  /  ろ過性
補集性 処理量 目詰まり 剥離性 耐摩耗性
原糸形状 スパン糸
マルチフィラメント糸
モノフィラメント糸
組織 平織
綾織
朱子織

 

②使用状況

現在ご使用中のろ布(濾布)とご使用条件が本当にマッチしているかどうかを判断する重要な材料になるため、
ご使用されている装置、液や気体の性状などをヒアリングさせていただきます。

③ご要望

お客様の中には「ライフ(寿命)を伸ばしたい」「剥離性を改善したい」であったり
「このあたりがよく破れる」ということ以外に「固定用の穴がもう1つあれば助かるんだが…」等のご要望をいただくこともございます。

こうしたお困り事やご要望をお伺いして、①②でヒアリングさせていただいた内容を基に
お客様に合ったろ布(濾布)を選定させていただき、提案品のお打ち合わせ、コスト面のお話をして
実際に導入していただくという流れが多いです。
(初期導入に関して状況次第ではテストサンプルをご用意させていただいております。また、必要であれば当社にてラボによるろ過テストを行います。
その結果からお客様の評価・御希望をお聞きしながらろ布(濾布)を選定することもございます。)

あらゆる使用状況から総合的に診断して、より良いものを作りたいという思いからお客様に合った最適なろ布(濾布)を一緒に考えながらご提供しております。

お問い合わせをご希望の方はこちらから、もしくはお電話にて0284-73-1801宛にご連絡下さいませ。

ろ過・分離についての
お悩み解消いたします。

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