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2023/09/08
フィルタープレス・バグフィルター用ろ布(濾布)の特徴と関係

こんにちは。大塚実業株式会社 営業部 所長の乙訓です。
突然ですが、皆さんはろ布(濾布)の種類についてご存知でしょうか?
一口に「ろ布(濾布)」と言っても、様々な種類があります。
液体をろ過するのか、それとも気体をろ過するのか。それだけで製造方式が大きく異なります。
液体をろ過する際に用いられる代表的なろ布はフィルタープレス用ろ布(濾布)、気体をろ過する際に用いられるのはバグフィルター用ろ布(濾布)というものがあります。
今回は、それぞれの特徴とその関係性について解説していきます。
フィルタープレスの特徴及び材質
フィルタープレス用ろ布(濾布)は、化学薬品の生産プロセスで利用されたり、排水処理で利用されたりと、様々なシーンで用いられます。
その特徴はシンプルな構造で大量の処理水をまとめて処理できます。当社としてはここが一番得意な分野です。
また、フィルタープレスの種類によっては高負荷がろ布に関わるものもありますので、ろ布の強度が求められることも多々ございます。
材質の違いに関しては、こちらからご確認ください。
バグフィルターの特徴及び材質
バグフィルター用ろ布(濾布)は、空気中に含まれる粉塵を除去する集塵装置に用いられることが多いです。
また、バグフィルターは、ろ布の材質を変えることで様々なダストに対応できるのが特徴です。
一般的にはポリエステルが採用されることが多いです。
また、耐薬品性が求められる場合はPPS、より耐熱性が求められる場合は、テフロンなどの素材が使われます。
フィルタープレスとバグフィルターの特性の違い
ろ布(濾布)は主に「織布」と「不織布」の2種類の布地が存在します。
織布は糸を縦と横に組み合わせた布地で、不織布は糸を絡み合わせるようにして作られる布地です。
わかりやすい例としてはマスクが挙げられるでしょう。私たちが普段利用している使い捨ての紙マスクは不織布です。一方、何度も洗って利用できる布マスクは、織布で製造されています。
そしてバグフィルターは、気体をろ過するために高い通気性が求められ、フィルターの抵抗が高くならないように不織布が採用されることが多いです。
ただし不織布は、生産ロットが大きいため、織布に比べてカスタマイズ性が低いというデメリットがあります。
材質や組織構造を変更することはできるものの、糸の太さ・形状まで細かく対応することが難しいです。
そのため、バグフィルター用ろ布に関しては、大量生産による薄利多売をしている企業が多い印象です。
一方、織布を採用しているフィルタープレス用ろ布(濾布)は、当社のように生産ロットをコントロールすることができるため材質・組織構造・糸の形状・織り方などを変更でき、様々なニーズに対応できます。
そのため、カスタマイズ性が高く、「良いものをしっかり作る」というろ布(濾布)作りが可能です。
お客様のニーズに合わせたろ布(濾布)作り
今回は、フィルタープレス用ろ布とバグフィルター用ろ布の特徴とその関係性についてお話しました。
どちらも異なる特徴があり、用途によって使い分けたり、カスタマイズすることが必要になります。
当社は独自の加工技術と生産速度によって、ご要望に応じたフィルタープレス用ろ布(濾布)を製造、ご提案することができます。
ご参考になれば幸いです。